腹心といふ言葉を広辞苑にて調べるに、「③どんな秘事でも打ち明けて相談することができる者。心から信頼できる者。」と記されて居る。かくの如き言葉の響きに、私は深く心を惹かれたものである。
先頃、叔父が出演する「赤毛のアン」という劇団四季のミュージカルを観劇せし折、アンの口より「腹心の友」という言葉を耳にした。「親友よりもっともっと大事なの」とアンが言い放ち、歌が始まるのである。「bosom friend」を最初に「腹心の友」と訳したのは村岡花子氏なりしという。なんと美しき言葉であらうか。腹心という言葉は、古風でありながらも現代の我々にも通じる響きに満ちており、心を打つのである。
私は我が「渋沢王道経営塾」において、「腹心」という言葉を掲げることに決めた。否、それを得るための塾とすることを、固く心に誓った次第である。
経営コンサルタントとして働く中で、常に「経営者は孤独である」ということが気にかかっていた。経営者は己が責任を一身に背負い、決断と実行を繰り返すものである。しかしながら、その孤独は時として判断を曇らせ、志をくじく危険をはらむ。何とかこの孤独を打破する手立てはないものかと考え、幾度となく思案を重ねたが、明確なる解決策を見出せずにいた。かくして腹心といふ言葉が、私の心に深く響いたのである。
腹心の部下を持ち、腹心の後継者を育て、腹心の友を得る。これこそが経営者の理想であり、同時に私が「渋沢王道経営塾」に託した思いの根幹である。
さて、経営者たる者、孤独を避け得るは容易ならざることである。胸中に去来する悩みや迷いを誰かに打ち明けることができず、己が心と対話する日々も少なくはない。しかし、それでは真の進歩を得ることは叶わぬ。自らを開き、信頼に足る腹心を得てこそ、経営者としての器が磨かれ、決断力も一層強固なものとなるのである。
経営者は、胸の内を打ち明けることのできる後継者を育てねばならぬ。また、胸中を託せる部下を養成せねばならぬ。さらに、己と同じ悩みを共有し、共に解決への道を探る仲間を見出すことも求められる。かくして経営者は、己が資質を磨き、真の仲間を得るべく歩を進めねばならぬのである。
「渋沢王道経営塾」は、その歩みを支える場として開講するものである。同塾では、経営課題に関する講義に留まらず、実践を重視し、具体的な解決策を共に模索する機会を提供する。経営者同士が互いに自己開示し、信頼を深めることで、腹心の関係が築かれるのである。
経営者が腹心を得るためには、己の弱さを認め、心を開くことが必要である。これにより、真の信頼関係が生まれ、組織の成長が促されるのである。「渋沢王道経営塾」は、経営者同士が信頼し合い、互いを支え合う場を提供し、成長を助ける塾である。
また、同塾では成功事例の分析や課題共有を通じて、参加者の学びを深めると同時に、他の経営者にとっての指針ともなれるよう支援する。知識の習得に留まらず、具体的な行動へと繋げる力を養うのである。
腹心の育成は容易ならざる道である。しかし、腹心を持たぬ経営者はしばしば視野狭窄に陥り、誤った決断を下す危険をはらむ。故に、経営の王道を歩むには腹心の存在が不可欠であり、その育成には覚悟と時間を要するのである。
最後に、「渋沢王道経営塾」の真髄は、腹心を得ることにある。経営者が孤独を脱し、信頼できる仲間と共に歩むことで、経営の質は高まり、組織全体が強化されるのである。「腹心」という言葉に託した思いを胸に、塾を通じて多くの経営者が成長し、社会に貢献することを願ってやまぬ。
経営の王道を歩む第一歩を、ぜひ「渋沢王道経営塾」にて踏み出していただきたい。
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